CASE 20

【術前の写真】

術前

患者様 70代・男性・会社役員
主訴 30年前以上に他の病院でインプラント治療を受けた部分の、インプラントの人工歯がグラグラしてものを咬めなくなってしまった。複数の大学病院を受診し、古いインプラントを除去して再度インプラントで物を咬めるように治療をお願いしに行った。しかし、インプラントの位置が下あごの太い神経と血管の入っている管に近いため再度のインプラント治療はできないと言われ途方に暮れていた。そんな中、ホームページで中平先生のワンデイインプラントを知り治療を受けようと思った。
現病歴 30年前以上に、他院にて下あごに古いタイプのインプラント(ブレードタイプ)での全顎的な口腔機能の回復をしていた。また上あごは入れ歯を装着していた。しかし下あごのブレードタイプインプラントに感染が認められ、インプラントの動揺、周囲の骨に著しい骨吸収が認められ口腔機能の低下が認められた。また下顎管と呼ばれる、下あごの太い血管と神経が入っていいる管の近くまで骨の吸収が進んでいた。咬合に関しても歯の形がすり減り咀嚼が困難な状態となっていた。
全身状態 健康
喫煙歴 喫煙歴なし
治療計画 下あごのブレードインプラントの除去と、感染した骨の掻爬(感染源を除去してきれいにすること)、上あごの予後の経過が望ましくない自分の歯を抜歯するのと同時に上下あごを最小限のインプラントの本数で、上下あごの全顎的な口腔機能回復を予定しました。
治療期間 12ヶ月
費用(概算) 630万円

【術後の写真】

術後

治療内容と治療のポイント ブレードインプラントが下顎管に近接しているので、インプラント除去による下あごの知覚麻痺が生じるリスクを術前のCTの分析で診査し、リスクを避けました。また骨造成は行わず、既存骨(ご本人様の骨)イへのンプラント埋入を行いました。上あごは5本のインプラント、下あごは4本のインプラントを支えとした、上下あごへの全顎的な人工歯を装着することで口腔機能の回復が得られた症例となりました。患者様にとても満足の得られることができた症例です
現在(2018年)までの治療経過期間(埋入してから、年単位) 9年
治療のリスク
副作用について
ワンデイインプラント®治療は外科処置を伴うため、手術に際して神経や血管を損傷する恐れが生じますが、専門医がしっかりとした診査・診断を行うことで、リスクを避けることができます。
また、治療が終了しても、日々のケアや定期的なメンテナンスを怠れば、インプラント周囲炎の恐れがあります。インプラントそのものが劣化することはありませんが、インプラントを支える周りの骨がなくなってしまい、インプラントが動き出し、あごの骨からはずれてしまいます。毎日のセルフケアと定期的なプロケアが重要となります。