よくある質問

皆様の疑問や不安に、中平院長がお答えします

奥歯を抜歯後そのままにしたらどうなりますか?

まず、奥歯がどの歯のことか、によって回答が変わってきます。
永久歯は通常上下あわせて28本(親知らずを含めると32本)あります。
左右の一番奥に生える親知らずは、抜歯することが多いですね。まっすぐ生えにくく倒れて痛みが出たり、歯ブラシで磨きにくいために虫歯になりやすかったりと、少し厄介な歯です。このような症状やリスクと、噛むという機能に役立っているかどうかを考え合わせて、抜歯か否かを歯科医は決めています。通常は親知らずがなくても、28本の歯で噛む機能に問題がない場合がほとんどですので、親知らずを抜歯してもその後に人工歯を補う治療はしません。

しかし、それ以外の奥歯を抜歯した場合に、そのままにしておくとどうなるでしょうか。まずスムーズに噛むことができにくくなります。奥歯は臼のように上下で挟んで食べ物をすり潰す役割をします。上下のどちらか1本でも欠けてしまえば、十分に食べ物をすり潰せない部分が出てきます。もちろん他の歯で補うこともできますが、きれいに歯がそろっているときと比べると、不便になります。
また、歯は上下左右に揃って互いに噛む力を支えています。ところが歯が抜けてぽっかりスペースが空いてしまうと、上下や左右に働く噛む力に押されて、空いたスペースへ歯が倒れこんでいきます。1本が倒れ掛かれば、その隣も、そのまた隣も・・・という具合に、その影響はお口の中にじわりじわりと広がっていきます。隣だけではありません。互いに噛み合う上下の歯がなくなると、もう一方の歯は徐々に延びだしてきます。つまり、お口全体の噛みあわせのバランスが、崩れてしまいます。
歯を抜いた影響は、顎の骨にも出ます。歯の根は顎の骨に埋まっています、これは体中のほかの骨にはない特殊な構造で、噛む刺激が歯から骨に伝わることで、顎の骨の新陳代謝が行われています。歯が抜けてそのまま放置すると、新陳代謝が損なわれ骨は徐々に痩せてしまいます。骨の変形は、もちろん顔貌にも影響します。
このように、抜歯後そのまま放置すると、様々な悪影響が出ます。

抜歯後そのままにしておくと、噛みにくくなるだけではなく、口全体の歯並びが悪くなったり顎の骨が痩せてしまったりと、悪影響が広がります。必ず人工歯を補う治療が必要です。できれば、歯の根まで再生するインプラント治療をすることが望ましいです。
奥歯の抜歯後の治療にはどのようなものがありますか?

抜歯の後には、人工歯を補う治療が必要になります。それには、ブリッジ、入れ歯、インプラントの3つがあります。

ブリッジ

ブリッジは、抜けた歯の両隣の健康な歯を大きく削り、それを土台にして被せもので橋渡しをするようにして人工歯を補う治療法です。健康保険の適用もあり(部位や材質の制限があります)、違和感なく噛めるようになるメリットもあるため、取り組みやすい治療です。しかし、両隣に健康な歯がないと治療ができません。(一番奥の歯を失った場合は、手前の歯2本を土台にし、延長する形のブリッジもありますが、あまりお勧めはできません。)また、土台になる歯は大きく削られる上に、噛む力も集中するため悪くなりやすく、いずれ抜歯になる可能性が高くなります。

入れ歯

入れ歯は、残っている歯にバネを掛けて人工歯を装着する治療法です。ブリッジのように大きく削ることはありません。また、一番奥の歯でも対応できます。材質は限られますが保険適用もあり、非常に取り組みやすいのがメリットです。ただし、違和感が強いこと、噛む力が弱まること、見た目が悪いこと、つけはずしの煩わしさがあること、バネを掛けた歯に汚れがつきやすいこと、などが欠点です。

インプラント

インプラントは、インプラント体という小さなチタン製の棒を顎の骨に埋め、そこに人工歯を固定する治療法です。他の歯を削ったり傷つけたりすることがありません。また、ブリッジや入れ歯では、抜けた歯の根の部分が再生されないのに対して、インプラントではインプラント体が歯の根の役割をします。歯の根を失うと、顎の骨は痩せてしまいます。あごの骨が痩せないのもインプラントのメリットです。その他、違和感がない、見た目に自然な仕上がり、自分の歯と同じように噛める、などもメリットです。一方ブリッジや入れ歯にない大きな違いは、外科手術が必要だということです。局所麻酔で行う日帰りの手術ですが、歯ぐきを切開するので、出血が伴います。体調を整えて臨む必要があります。また、治療期間が半年前後と長期間であること、保険の適用がないこともデメリットと言えます。

抜歯後の治療法には、ブリッジ、入れ歯、インプラントの3つがあります。それぞれに長所・短所があり、患者さんの症状や希望などとも考え合わせて、歯科医師とよく相談して選択してください。歯科医師として、一般的に患者さんのために一番良いと考える治療は、インプラントです。
奥歯がなくなりましたが、ブリッジかインプラントどちらがいいですか
ブリッジ

ブリッジとは、失った歯の両隣の健康な歯を大きく削って土台にし、被せ物で橋渡しをするようにして人工歯を補う治療法です。そのため、①両隣に歯があること、②その歯が噛む力に耐える健康な歯であること という条件が必要になります。失った歯が、ご自分の一番奥の歯であった場合は、手前の歯2本を土台とする延長ブリッジという形になりますが、これは土台の歯にかなり大きな負荷がかかるので、あまりお勧めできません。また、隣の歯が虫歯や歯周病に侵さている場合には、その進行具合によってそちらの治療を優先するか、あるい別の治療が良いかの判断がされるかもしれません。とはいえ、インプラントに比べると治療期間が短く、治療費も抑えられるため、取り組みやすい治療法です。

インプラント

インプラントは、顎の骨にインプラント体というチタン製の小さい棒を埋める外科手術を行い、そこに人工歯を固定する治療法です。外科手術ですので、出血などのリスクが伴います。周囲に歯周病がある場合には、感染予防のために歯周病治療を優先して行う必要もあります。また、インプラント体を埋めてから人工歯装着まで3カ月~半年程度かかります。保険適用外で、治療費が高額になることもデメリットといえるでしょう。しかし、ブリッジのように周囲の歯を削ることはありません。一度削られた歯は、どんなに精巧な被せ物をしても、細菌に侵される可能性が非常に高まります。さらに奥歯には強い噛む力がかかるので、ブリッジの土台の歯は大きなダメージを受け、やがては抜歯になるケースが少なくありません。この点でインプラントは、ブリッジよりも大きなメリットがあります。またインプラント体から噛む刺激を受けることで、顎の骨は痩せることがありません。ブリッジで補う人工歯には歯の根の部分がないので、骨が痩せることを食い止めることができないのです。これもまたブリッジに勝るインプラントのメリットです。

どちらの治療法が良いかは、周囲の歯の症状も含めて診察した上で、歯科医師と相談する必要があります。しかし、治療期間や治療費などをクリアできるのであれば、周囲の歯を傷つけず、顎の骨にも影響しないインプラント治療を選ぶと、今残っている歯のためにも良いと考えます。
奥歯のインプラントのメリットとデメリットを教えてください

奥歯を失ったとき、インプラント治療を行うメリットには次のようなものがあります

①周辺の歯を傷つけない

ブリッジの場合は、隣の健康な歯を大きく削って土台にしなければいけません。一度削られた歯は、どんなに精巧な被せ物を作ったとしても悪くなる可能性が非常に高まります。入れ歯の場合は、残っている歯にバネを掛けるので、その歯に無理な力がかかったり汚れがつきやすくなったりします。インプラントは、残っている歯を傷つけることなく治療ができるので、他の歯を守る治療とも言えます。

②奥歯の強い噛む力に耐える

奥歯は、臼のように食べ物をすり潰す役割をします。そのため、上下方向だけではなく横方向にも強い力がかかります。ブリッジの土台の歯や入れ歯のバネをかけた歯には、その強い力が余分にかかるので、負担が大きく悪くなりやすくなるのです。インプラントは、顎の骨に支えられるため、自分の歯と同じように機能し、噛む強い力にも耐えます。。

③顎の骨が痩せない

ブリッジや入れ歯は、歯ぐきから上の部分を補う治療で、歯の根の部分がありません。歯の根を失うと、顎の骨は刺激を失って徐々に痩せていきます。骨が痩せると、顔貌もハリを失い、老けて見えてしまいます。また、下顎の骨には、ちょうど小臼歯から大臼歯にかけて太い神経が通っています。極度に骨が痩せると、この神経が骨の表面に露出し、食物や入れ歯が触れるたびに強い痛みが出るようになります。インプラントは、歯の根の部分まで再生する治療法ですので、噛む刺激を骨に伝えて骨がやせることを防ぎます。

④違和感がない
⑤噛む力が回復する
⑥取り外しの煩わしさがない
⑦手入れが容易である

次に、一般的にインプラントのデメリットと言われるものには次のようなものがあります。

①外科手術が必要である

インプラントの埋入時と、アバットメント(インプラントの接続装置)の装着時に外科手術が必要になります。局所麻酔で行える日帰り手術です。

②治療期間が長い

インプラントの埋入から人工歯の装着まで、約3ヶ月~半年ほどかかります。ブリッジや入れ歯に比べると、治療期間が長くなります。

③保険適用がなく治療費が高額である

ブリッジや入れ歯には保険適用のものがあるのに対し、インプラントはすべて自費治療です。

ただし、これらのデメリットと言われる事柄も、患者さんの状況や価値観で随分違ってきます。たとえば「治療期間が長い」ということも、入れ歯が合わずに何度も調整や作り換えを繰り返したり、ブリッジの土台が悪くなってどんどん大きなブリッジになっていったりすることと比較すれば、逆に「短い」と感じる人もいるでしょう。

インプラント治療には、治療後を快適に過ごせたり、残っている歯を守ったりするという大きなメリットがあります。これらはブリッジや入れ歯にはない特別なメリットです。一方でデメリットといわれているのが外科手術、治療期間、治療費です。しかし、患者さんによって感じ方は違うので、自分にとってのデメリットかどうかは各人で判断するものともいえます。
20代で総インプラントにできますか?

インプラント治療において年齢による治療制限は、骨の成長が終わっていない期間、一般的に二十歳くらいまでです。ですから、20代で他にインプラント治療の禁忌症(治療ができない原因となるもの)がなければ、インプラント治療は可能です。もちろん、総インプラントも可能です。

インプラント治療ができない禁忌症には、絶対的禁忌症と相対的禁忌症があります。

絶対的禁忌症

絶対的禁忌症とは、改善が望めない疾患があり、インプラント治療ができないと判断されるケースです。例えば、白血病や血友病のような血液疾患のある方、免疫不全の方、放射線治療を受けている方などです。また病気ではありませんが、妊娠期間中も避けるべきです。

相対的禁忌症

相対的禁忌症とは、インプラント治療のリスクが高いとされるケースです。症状が改善したりコントロールされたりすれば、インプラント治療が可能になります。例えば糖尿病や高血圧の方は、治療によりコントロール状態になれば治療が可能です。また骨粗鬆症の治療をしている方はインプラントと骨の結合が得られにくく、また治療薬が結合を阻害することもわかってきているので、治療をする前に慎重に検討しなければいけません。このほか心疾患や脳血管障害、喘息のような気管支の疾患、消化器の疾患などがあれば、かかっている内科医から歯科医師に詳しい病状を教えてもらい、インプラント治療が可能かどうかを見極める必要があります。

また疾患ではありませんが、喫煙もインプラント治療のリスクとなります。喫煙により末梢神経の血流が悪くなるので、傷口が癒えにくく骨とインプラントも結合しにくくなります。インプラント治療の前には禁煙をして頂きたいと思います。
インプラント治療は外科手術が必要ですので、できるだけリスクがない状態で受けることが望ましいです。ご自身が健康だと思っていても、隠れた疾患がある場合もありますので、健康診断等で全身の健康状態を数値で明確にすることが大切です。

骨の成長が終わった成人であれば、インプラント治療は可能です。ただし、健康状態によっては受けられない場合もありますので、健康診断や血液検査などで全身の状態を数値化することが望ましいです。また禁煙など治療前後の注意事項も守って頂くと、リスクは軽減します。
歯周病がひどいので抜歯してインプラントにしたいですが、費用を教えてください。

インプラントは自由診療ですので、歯科医院によって費用に違いがあります。保険診療の場合は、使う薬剤や材料などが制限されたり行う処置も細かい決まりごとがあったりして、それぞれ点数化され算出されます。それに対し自由診療はそのような縛りがなく、より良い治療を行うために器材や材料、薬などを自由に選ぶことができます。そのため、歯科医院によってどこまで設備を整えどんな材料を選ぶのかが違ってきます。また歯科医師やスタッフの技術力なども費用に反映されるので、どうしても金額に違いが生じます。極端に高かったり安かったりすることはありえませんが、一般的にインプラント治療がいくらかとなると、幅を持たせた言い方になってしまいます。
そこで、ここでは当院のインプラント治療の費用でお答えします。

まず、インプラント治療前の検査として、

レントゲン写真撮影料 3,000円
CT撮影分析料 50,000円

が必要です。
抜歯は1本あたり30,000円~です。部位や難易度で金額が変わってきます。

次にインプラントの埋入一次手術の費用です。

インプラント外科基本手術料 50,000円
インプラント埋入+アバットメント1本あたり 350,000円

続いて、インプラントに装着する人工歯の費用です。これは材質によって金額が変わります。

インプラント上部構造1歯あたり 120,000円~170,000円

つまり合計すると、インプラント1本あたり50~60万円くらいです。
このほかに、歯周病の治療が必要であれば、別途料金がかかります。また、歯周病のために上顎の骨が薄くなっていた場合など、人工骨を補填する処置が必要だったり、術中の血圧などをコントロールする処置が必要だったりする場合もあります。お口の症状、患者様の体調、ご希望など、よく相談の上で見積書をご提示しますので、検討して頂きたいと思います。

当院のインプラント治療は1本が50~60万円とお考えください。その他必要な処置によって追加の費用がかかることがあります。患者様の症状によるので、見積書を見てご検討いただければと思います。
奥歯のインプラントの治療費を教えてください。

奥歯は食べ物をよく噛み砕く重要な働きをする歯です。ここに歯がなかったりあるいはグラグラして噛めなかったりすると、食べにくくて困りますね。しっかり噛む力を回復するインプラントで治療をされることはとても良いことだと思います。
インプラント治療は自由診療ですので、医院によって金額に違いがあります。ここでは当院のインプラント治療の費用でお答えします。

まず、インプラント治療前の検査として、

レントゲン写真撮影料 3,000円
CT撮影分析料 50,000円

が必要です。
抜歯が必要であれば、1本あたり30,000円~です。部位や難易度で金額が変わってきます。
(抜歯した場合は、傷口が癒えるまで数ヶ月待ってから手術を行う場合があります)

次にインプラントの埋入一次手術の費用です。

インプラント外科基本手術料 50,000円
インプラント埋入+アバットメント 1本あたり 350,000円

上顎の奥歯の場合、鼻の奥に副鼻腔という空洞があるために骨が薄くなっています。場合によってはサイナスリフトという処置を併用しなければいけないことがあります。

サイナスリフト 1ヶ所 200,000円

続いて、インプラントに装着する人工歯の費用です。これは材質によって金額が変わります。

インプラント上部構造1歯あたり 120,000円~170,000円

以上が概ね必要な治療費です。患者様の症状によってはさらに追加すべき処置があるか、インプラントが何本必要か、治療期間中に仮歯を入れるか、人工歯の材質に何を選ぶか、などで治療費は変わってきます。
一度受診され、治療計画と見積書で検討されるのが良いと思います。

インプラント治療に必要な治療費は、当院では1本当たり60万円程度~です。本数や症状によって金額が変わってきます。
ワンデイインプラントの費用について教えてください

ワンデイインプラントは、あご全体のインプラント治療です。4~6本のインプラントをあご全体にバランスよく埋め、そこに12本分(片あご分)の人工歯(ひと塊の人工歯)を固定する治療法です。手術当日に固定する人工歯は仮歯です。3カ月~半年後に、本歯に交換します。
治療費は、手術前の診査、手術、本歯製作の3段階でお支払いただきます。一般的なワンデイインプラントでの、それぞれの金額と内訳をご説明しましょう。

手術前の診査
〈カウンセリング、レントゲン撮影、CT撮影分析〉
53,000円
手術
〈抜歯、外科基本手術、インプラント(4本)、アバットメント、静脈内鎮静法、薬、ワンデイインプラント仮歯〉
1,900,000円~
本歯
(材質により金額が変わります)
1,200,000円~

このほか、骨が薄い方には人工骨を補填したり、インプラントを5本または6本埋入する必要があったりすると、金額が変わってきます。
この金額を見ると高額に思われますが、インプラントの本数を少なくしている分、金額も、体への負担も、低く抑えられています。たとえば、ワンデイインプラントではなく通常のインプラント治療であご全体を治療するとなると、方あごに10~12本のインプラントが必要です。インプラント1本が50万円前後ですから、500万円以上かかる計算になります。またこれだけの手術となると、時間も長くなり、顎の骨も相当なダメージを受けます。このような負担を軽くしつつ、噛む力も回復するベストな治療として考えられたのがワンデイインプラントです。
総入れ歯の方、ほとんど歯がない方、多くの歯がグラグラしている方が、手術当日にはきれいな固定式の歯になります。ぜひご検討いただきたいと思います。

ワンデイインプラントの治療費は、片あごでおよそ320万円(税別)です。
ブリッジが痛くて噛めません。どのような治療法がありますか?

ブリッジは、失った歯の両隣の歯を大きく削って土台にし、そこに連結型の人工歯を被せる治療法です。失った歯の部分を橋渡しするように人工歯を補うので、ブリッジ(橋)と呼ばれています。
ブリッジが痛い、ということは、おそらく土台の歯に何らかの障害が出ているのでしょう。被せ物を作り直すだけで解決すれば良いのですが、土台の歯自体に問題があるとすると、もうこの歯を土台にすることはできなくなります。
歯の表面はご存知のことと思いますが、エナメル質というとても硬い物質でできています。そのエナメル質が、食べ物や細菌の出す酸から歯を守っています。しかしブリッジの土台になる歯は、そのエナメル質をほとんど削らなければいけません。どんなに精巧な被せ物を作っても、土台の歯は非常に無防備で弱い存在になっているのです。そのため悪くなりやすく、多くの場合で残念ながら抜歯になります。

その後の治療法には3つあります。

一つは、より大きなブリッジにすることです。残っている歯の状態によって、できる場合とできない場合がありますが、ブリッジの行く末は、ご想像できると思います。
二つ目は、入れ歯です。入れ歯は手軽に作れますが、硬いものが噛みにくい、違和感がある、ずれたり外れたりする、人目に付きやすい、手入れがわずらわしい、といったデメリットがあります。
三つ目は、インプラントです。インプラントは顎の骨にチタン製の小さなスクリューを埋め、そこに人工歯を固定する治療法です。独立して植立するため、他の歯を削ることはありません。違和感なく噛む力も回復します。もちろんずれたり外れたりすることはなく、日ごろのお手入れは通常の歯磨きだけです。治療後の生活において一番治療効果が高いのはインプラントです。ただし、インプラントを埋めるためには、手術が必要です。1時間程度の局所麻酔で行う手術ですが、外科処置ですのでリスクはあります。健康な方でしたらほぼ問題はありません。糖尿病や高血圧症、その他気になる疾患などがある場合は、事前に薬などでコントロールをすれば安全に治療できるケースも多いので、歯科医師にご相談ください。

失った歯を補う治療法には、ブリッジ、入れ歯、インプラントの3通りがあります。他の歯を傷つけず、しっかり噛む力を回復するなどの治療効果の高さで、歯科医師として推奨するのはインプラントです。ただし、手術のリスクがありますので歯科医師とよく相談して選びましょう。
30代でインプラントにする人はいますか?

インプラント治療は、歯を失った後の治療法としてとても良い治療です。そして歯を失う原因は虫歯や歯周病、また事故や怪我など年齢に関係なく様々あります。歯を失ったら、治療法の選択肢の一つとして、考えて頂きたいと思っています。
ただし、骨が成長過程にある場合は治療ができません。個人差はありますが、10代の終わりごろに骨の成長は止まると言われていますので、だいたい二十歳くらいからインプラント治療は可能です。
逆に、年齢の上限はありません。ただし外科手術が必要ですので、健康でなければ治療はできません。

インプラント治療ができない禁忌症(治療後の経過が悪化する可能性が高い原因)には、絶対的禁忌症と相対的禁忌症があります。

絶対的禁忌症

絶対的禁忌症とは、改善が望めない疾患があり、インプラント治療ができないと判断されるケースです。例えば、白血病や血友病のような血液疾患のある方、免疫不全の方、放射線治療を受けている方などです。また病気ではありませんが、妊娠期間中も避けるべきです。

相対的禁忌症

相対的禁忌症とは、インプラント治療のリスクが高いとされるケースです。症状が改善したりコントロールされたりすれば、インプラント治療が可能になります。例えば糖尿病や高血圧の方は、治療によりコントロール状態になれば治療が可能です。また骨粗鬆症の治療をしている方はインプラントと骨の結合が得られにくく、また治療薬が結合を阻害することもわかってきているので、治療をする前に慎重に検討しなければいけません。このほか心疾患や脳血管障害、喘息のような気管支の疾患、消化器の疾患などがあれば、かかっている内科医から歯科医師に詳しい病状を教えてもらい、インプラント治療が可能かどうかを見極める必要があります。

また疾患ではありませんが、喫煙もインプラント治療のリスクとなります。喫煙により末梢神経の血流が悪くなるので、傷口が癒えにくく骨とインプラントも結合しにくくなります。インプラント治療の前には禁煙をして頂きたいと思います。
インプラント治療は外科手術が必要ですので、できるだけリスクがない状態で受けることが望ましいです。ご自身が健康だと思っていても、隠れた疾患がある場合もありますので、健康診断等で全身の健康状態を数値で明確にすることが大切です。

20代、30代でもインプラント治療をしている方は大勢いらっしゃいます。健康であれば、この年代の治癒力は高いので、インプラント治療に向いているとも言えます。ブリッジや入れ歯によって他の歯にダメージを与えるより、失った歯の本数が少ないうちにインプラント治療をして、他の歯を守ることも大切です。遠慮なくご相談いただければと思います。
インプラント治療で腫れるのはなぜですか?腫れないようにできますか?

インプラントの手術は、歯ぐきを開きあごの骨にインプラントを埋めて歯ぐきを縫合します。この切開や縫合の傷口が、炎症反応を起こすために腫れることがあります。(腫れない方もいらっしゃいます。)炎症反応自体は、細菌などの感染から傷口を防御しようとする自然な反応ですので心配は要りません。通常、手術後2~3日目が腫れのピークとなり、1~2週間程度で治まります。

お顔ですのでできれば腫れないようにしたいのですが、明確に予防できる方法は残念ながらありません。術後はできるだけ安静にし、枕をやや高くして休むなどすると有効です。腫れた場合は、皮膚の上から水で湿したタオルなどを当てて軽く冷やすと良いでしょう。氷のような冷たすぎるものはよくないのでご注意ください。

もしも、2週間以上たっても腫れが引かない、一定期間を経てから腫れや痛みが生じた、というような場合は、すぐにインプラント治療を受けた歯科医院にご相談ください。自然な炎症反応ではなく、他に原因がある可能性があります。

術後の腫れや痛みは、とてもご心配ですね。腫れや痛みの出かたは個人差が大きく、手術の内容によっても異なります。通常は自然に治まりますので心配は要りませんが、気になることがありましたら、治療を受けた歯科医院にご相談ください。
インプラント手術前の過ごし方と注意点を教えてください。

健康な状態で手術に臨むことが、インプラント手術を安全に行うポイントの一つです。ですから、健康管理に十分にお気をつけください。手術の1週間程度前からハードスケジュールを避け、睡眠をよくとってお過ごしください。睡眠不足や体調不良は、手術中に具合が悪くなることもありますので要注意です。また手術当日に風邪を引いたり発熱があったりする場合は、手術を延期しなければなりません。体調管理にはくれぐれも留意して頂くようお願いします。

喫煙している方は、この機会に禁煙をお考えになってはいかがでしょう。タバコの有害物質は、血流を悪化させ新陳代謝や免疫機能を低下させます。そのため術後の傷の治癒が遅れ、骨とインプラントの結合もうまくいかないなどの悪影響が出ます。ぜひ禁煙にご協力ください。

手術当日は、事前に絶食の説明がなければ軽く食事をお召し上がりください。また日常服用している薬がある場合は、いつも通りに服用するか、あるいは何日か前から服用を止めるか、などの指示がありますので、従ってください。来院には、体を締め付けない服装でご来院ください。
手術の前に、お口周りを消毒薬で拭かせていただきます。できるだけお化粧はしないか、薄くお願い致します。また指先に器械をつけますので、マニキュアやジェルなどの爪のカラーリングは落としておいてください。
手術後は麻酔などの影響があるため、車の運転は危険です。お帰りの方法はご家族などと事前に相談して決めておきましょう。

一番大事なことは、体調管理です。心身ともにリラックスし、良好な健康状態を保つようにしましょう。何か心配なことなどがありましたら、遠慮なくご連絡ください。
インプラントを検討しています。禁煙をした方がいいですか?

喫煙が健康に良くないことは、見聞きされていることと思います。各種のがん、心臓疾患、脳血管障害をはじめ糖尿病、骨粗しょう症、歯周病、歯の喪失、低体重児出産など、多くの病気を引き起こす原因となります。
インプラント治療の過程においても、タバコの悪影響は起こります。

タバコの煙の中には、タール、一酸化炭素、ニコチンなど、多くの有害物質が含まれています。それらの有害物質は血管を収縮させ、血液循環を悪くします。健康な骨の場合は、歯が抜けた痕の穴は、新しく骨が作られて塞がります。そこにインプラントを埋めれば骨と結合し、治療がうまくいきます。ところが血流の悪い骨は、新しく骨を作る代謝が悪いため、歯が抜けた痕の穴が塞がりにくく、インプラントも骨と結合しにくくなるのです。また、歯肉(歯ぐき)も治癒が遅れるため、感染症にかかりやすくなります。
このように、喫煙はインプラント治療にとって大きなリスクになるのです。当院では、インプラント治療をされる患者様には、禁煙をお勧めしています。できれば手術の2週間くらい前から、少なくとも1週間ほど前から禁煙して頂くと、リスクが下がるようです。そして、できることならそのまま禁煙して頂くと、インプラントを長持ちさせるためにも、ご自身の健康のためにも良いと思います。
禁煙をお勧めする理由はもう一つあります。タバコから出る煙にも有害物質は含まれています。タバコの先から出る煙は副流煙と呼ばれ、直接タバコを吸う人の煙よりも有害物質が多く含まれています。つまりご自身の健康のみならず、周りの人、特に大切なご家族にも病気の原因を振りまいていることになります。
なお、最近では火を使わない過熱式のタバコが人気のようです。タバコ葉を燃やさないからタールが発生せず健康被害が少ない、と思われていることが人気の理由でしょうか。過熱式タバコは市場に出回ってまだ年月が浅いため、健康に及ぼす影響がどのくらいあるのか、という長期的な研究は完了していません。しかし、紙巻タバコと同じくタバコ葉を使用しており、一部の有害物質はある程度削減されてはいるものの、ほとんど削減されないものも多くあることがわかっています。過熱式タバコもやはりタバコ、ぜひ禁煙をお願いします。

喫煙はインプラント治療にとってリスクとなります。過熱式タバコや電子タバコも同じです。ぜひこの機会に禁煙をお願いします。
インプラント治療のメリットとリスクについて教えてください。

インプラント治療は失った歯の代わりに、顎の骨にインプラントというチタンの小さなスクリューを埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法です。チタンは骨と結合する性質を持っているため、インプラントは顎の骨にしっかりと固定されます。このお陰でインプラントには多くのメリットがあります。

まず自分の歯と同じように「食べる」「磨く」「話す」ことができます。噛む力もあごの骨が支えるので、イカやアワビのような硬い食材でも、またお餅やガムのようなくっつく食材でも食べることができます。違和感もなく、見た目に自然な仕上がりになります。そのため、「第二の永久歯」とも呼ばれています。もちろん外れる心配もありませんし、外してお手入れをする必要もありません。

また最大のメリットは、周囲の歯を傷つけないことです。ブリッジは両隣の歯を大きく削って土台にします。削られた歯はどんなに精巧なかぶせ物をつけても、細菌に侵されやすく、ダメになる可能性が非常に高くなります。入れ歯は残っている歯にバネを掛けて使います。バネをかけられた歯は噛む時の強い力で揺さぶられ、やはりダメになる可能性が非常に高くなります。それに対してインプラントは、周囲の歯を傷つけないので、残っている自分の歯を守ることができます。

インプラントのメリットはこのようにたくさんありますが、インプラントを埋め込む外科手術が必要です。これがまずリスクとなります。手術は1~2時間程度、局所麻酔で行います。入院の必要はありません。とはいえ出血を伴いますので、健康な状態でなければ受けることができません。高血圧や糖尿病などはコントロール状態をチェックするし、手術が可能かどうか判断します。またその他の全身疾患がある場合も、内科医とも対診しながら判断します。

骨の状態によってもリスクは生じます。インプラントがしっかりと骨の中に納まらなければいけませんので、ある程度の骨の高さと厚みがなければいけません。骨粗しょう症のように骨がもろい状態になっていてもリスクが高まります。手術前のCTによる診査が非常に重要です。

手術中や手術後の感染のリスクもゼロではありません。当院ではインプラント手術専用の手術室を完備し、器具等の滅菌やディスポーザブル(使い捨て)を徹底して、感染のリスクを極力0に近づける努力をしています。
手術後は腫れる場合があります。通常、術後2~3日でピークとなり、1~2週間程度で治まります。

治療後のリスクとしては、インプラント周囲炎とインプラント脱落の可能性があることです。インプラント周囲炎とは、インプラントの歯の周囲に歯周病のような症状が現れることです。主な原因は、清掃不良や噛み合わせの不良、全身疾患、喫煙などが考えられます。インプラント脱落は、骨と結合しなかったり、使っているうちに何らかの原因で骨が溶けてしまったりするために起こります。原因は様々ありますが、①強く噛みすぎる、②歯ぎしりや食いしばりの癖、③喫煙、④噛み合わせが悪い、⑤清掃不足、⑥薬の副作用などが考えられます。当院では定期的なメンテナンスで、骨や歯ぐきなどに異常がないか、人工歯の噛み合わせに狂いがないか、偏った噛み癖がないかなどをチェックし、専門的にきれいにお掃除をして、できる限り予防に努めています。

インプラント治療は、自分の歯が蘇ったような使い心地で見た目にも美しく、残った自分の歯も守るメリットの大きい治療法です。しかし、外科手術のリスクやインプラント脱落の可能性はありますので、次の点に注意してください。

・レントゲン写真やCTなど、検査をしっかりとし、きちんと治療計画を説明してくれる歯科医院、信頼ができる歯科医院を選ぶ。
・インプラントの手術経験が豊富な歯科医院を選ぶ。
・治療中の歯科医院からの指示に従う。
・健康診断などで健康状態を数値として把握し、歯科医院にも伝える。
・手術前には体調管理に務め、タバコは控える。
・手術をした日は安静に過ごす。
・手術後しばらくは、インプラントにあまり力がかからないように気をつける。
・治療後のメンテナンスに通う。
・治療後は、硬いものをガリガリ噛むような無茶な使い方をしない。
差し歯とインプラントの違いについて教えてください。

差し歯とインプラントの一番の違いは、自分の歯の根があるかないか、という点です。差し歯治療は、虫歯などによって歯ぐきから上の部分(歯冠と言います)が大きく失われた場合に、残っている歯の根の神経を抜いてきれいにし、そこに芯棒を立てて金属などで土台を作り、セラミックなどの被せ物(クラウンと言います)を装着します。一方インプラントは、歯がすっぽりと抜けてしまった後に行う治療です。インプラントというチタンの小さいスクリューを顎の骨に埋めて、そこに人工歯を装着します。

差し歯は被せ物の治療なので、神経を抜いたり土台の型を取ったりと、一般歯科治療の範囲内でできる治療法です。保険適用もあり、費用を安く抑えることも可能です。それに対してインプラントは、あごの骨にインプラントを埋めるための手術が必要です。保険の適用がなく、すべて自由診療になります。おおむねインプラント治療は1本が50万円前後くらいかかります。
治療期間にも違いがあり、差し歯治療は1~2ヵ月で終わりますが、インプラント治療は半年前後かかります。

差し歯は、自分の歯の根が残っているときの治療法です。歯冠部分を補います。歯を抜いた後に行うのはインプラント治療です。インプラントを手術によって顎の骨に埋めて人工の歯根とし、その上に人工歯を装着する治療です。
ほとんどの歯がありません。どのような治療法がありますか?

ほとんどの歯がない、または全ての歯がない方は、総入れ歯の治療を行っている方が多いのではないでしょうか。総入れ歯の治療のメリットは、何と言っても取り組みやすいところにあります。数回に分けて綿密に型取りをし、技工所で入れ歯を作製してお口の中で調整すれば完成です。痛みの出るような処置はありませんし、1~2ヵ月で出来上がります。保険適用の素材で作れば、安価に作ることもできます。しかし残念ながらデメリットもたくさんあります。総入れ歯は口の中の粘膜に吸着させて使います。固定されていませんので、硬いものが噛みにくくなります。大きく口を開けたりくしゃみをしたりするとずれたり外れたりすることもあります。口の中を大きく覆うので違和感が強く、食べ物の温度を感じにくかったり味が変わったように感じたりします。歯肉が擦れて痛みが出る場合もあります。最大のデメリットは、長年使っているとあごの骨が痩せていく「骨吸収」という現象が起こることです。あごの骨は、歯の根から噛む刺激が伝わって新陳代謝を行っています。歯を失って入れ歯にすると、噛む刺激が伝わらなくなります。また歯を支えるという骨の役割も失ってしまいます。すると骨は歯のあった側から溶けるように痩せていきます。あごの骨が痩せると高さがなくなるので、お口の周りがクシャッとなって老けた印象になります。入れ歯も合わなくなり、作り直さなければいけません。さらに骨吸収が進むと骨の中を通る神経が露出してしまい、痛みで入れ歯を入れることもできなくなります。

総入れ歯にもいくつか種類があり、自由診療の総入れ歯だと保険で作る入れ歯よりも薄くて軽いといった快適なものができます。しかし、骨吸収だけは免れません。
こうした入れ歯のデメリットを解消する治療法が「ワンデイインプラント」です。片あごに4~6本のインプラントをバランスよく配置して埋め、ひとかたまりになった12本分の人工の歯をそこに固定します。インプラントを埋める手術当日に、仮歯ですが固定しますので、1日で綺麗な口元になります。インプラントはやがて骨と結合するので、本歯が入ればしっかり噛むことができるようになります。もちろんずれたり外れたりすることもありません。違和感がなく味も変わりませんので、以前のようにお食事を楽しむことができます。つけ外しをする必要もないのでお手入れのわずらわしさもなく、人目を気にすることもありません。そして入れ歯の最大のデメリットである骨吸収も、ほとんど起こりません。既に骨が痩せてしまっている人でも、大掛かりな骨移植をしなくても多くの場合で治療が可能です。

ただし、ワンデイインプラントは外科手術をしなければいけません。1時間半~2時間程度の手術で、局所麻酔で行います。また通常のインプラント治療に比べ、高度な技術が必要ですので、治療ができる歯科医院は限られています。豊富な治療経験を持ち、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。

ほとんどの歯がない人の治療には、総入れ歯とワンデイインプラントの2つがあります。総入れ歯は取り組みやすいというメリットがありますが、日常生活に不便な点が多くあります。顎の骨が痩せるので、何度も作り直さなければならないというデメリットもあります。ワンデイインプラントは、外科手術のリスクはありますが、1日で固定式の仮歯が入り、治療終了後には自分の歯のように使える、QOL(生活の質)を高める効果のある治療法です。