奥歯のインプラント治療

食べるためにとても重要な奥歯のインプラント治療

奥歯は食べ物を噛み砕いたり、磨り潰したり、食べるためにとても重要な部分です。
奥歯を失ってしまった、あるいは歯を抜かなくてはいけなくなってしまった時の治療の流れを見ていきましょう。

奥歯のインプラントの症例

症例1 K.M様

年齢・性別 60代 女性
主訴 左右の奥歯がなくなり、前歯でしか噛めない。入れ歯にしたくない。
治療内容 右上奥のインプラントと左下奥のインプラント
治療結果 よく噛めるようになったと、喜んで頂いた。

歯周病により左下の奥歯を失い、右上の奥歯も虫歯によって歯の根しか残っていない状態でした。そのため奥歯は、上と下で互いにかみ合う歯がなく、部分入れ歯を入れても噛めなかったそうです。また入れ歯は違和感が強いため、インプラント治療を希望して来院されました。

【Before】

左右の奥歯がかみ合っていないため、かみ合わせの高さも非常に低い状態でした。このままでは、やがて前歯にも悪影響が出ます。左右の奥歯に3本ずつインプラントを埋入し、それぞれ人工歯を4歯分固定し、同時に残っているブリッジの歯も白く美しいブリッジに替えるように治療計画を立てました。

【After】

右上に3本、左下に3本インプラントを埋入していったん歯肉をとじました。インプラントと骨が結合するまでの間は、入れ歯を使って頂きました。手術から3ヵ月後に下のインプラントに、5ヵ月後に上のインプラントに支台をつける処置(2次オペ)を行いました。インプラント部の人工歯の作成に合わせて残っているブリッジの部分の型取りも進め、最初の手術から10ヵ月で、お口全体が美しく、噛みあわせも改善されました。

症例2 K.Y様

年齢・性別 60代 女性
主訴 奥歯のブリッジがグラグラして抜かなければいけなくなったが、インプラントで固定式の歯になりたい。
治療内容 奥の上下にインプラント治療
治療結果 インプラント治療と同時に、残っている歯も全体的に治したことで、噛みあわせも良くなったと喜んで頂いた。

左の上下にブリッジが入っていましたが、上下とも土台の歯が悪くなってグラグラしていました。抜いた後はブリッジにはできないため、インプラントで歯を再生することを希望して来院されました。

【Before】

ブリッジの土台の歯を抜き、傷が癒えるまで少し期間をおいた状態です。左上にインプラントを3本、左下に2本埋入する計画を立てました。また、残っている歯の被せ物も、白く硬い材質のものに置き換える計画を立てました。

【After】

上の3本のうち、一番奥は骨の状態があまりよくなかったので歯肉を閉じてやすませました。あとの2本と下の2本は埋入手術当日に仮歯を固定しました。まだこの部分で噛むことはできませんが、生活に困ることはありません。手術から5ヵ月後に下の本歯が入りました。その2ヵ月後に、左上奥の1本に2次手術を行って支台を立て、さらに2ヵ月後に上の本歯が固定されました。奥歯が安定し、快適に食事ができると喜んで頂きました。

メリット・デメリット・リスクについて

メリット
  1. 他の歯を傷つけない

    インプラント治療の最大のメリットは、他の歯を損なうことがないことです。インプラント治療をすることで、歯がさらになくなってしまうことを予防できます。歯を失った後の治療法には、インプラントの他にブリッジ、入れ歯などがありますが、どちらも隣にある歯を削ったり、歯に負担がかかったりします。
    (ブリッジの場合:かぶせる時に土台となる隣の歯を大きく削る必要があります。入れ歯の場合:歯はあまり削らなくてもいいのですが、バネをかける歯に汚れがたまりやすく、また無理な力もかかります。)
    一度歯を削ってしまうと元どおりにはなりません。また、その部分から虫歯になることもあります。

  2. ブリッジ入れ歯と比較して長持ちする

    ブリッジの土台となった歯や入れ歯のバネをかけた歯は、元は健康な歯だったのに、大きく削られたり大きな力が加えられることよって、悪くなりやすくなります。やがて抜かなければならなくなり、さらに大きなブリッジや入れ歯へと作りかえなければならなくなる場合が非常に多いです。インプラントは独立して治療しているので、きちんとお手入れをしていれば、数十年使い続けることができます。

  3. 歯の取り外しをしなくてすむ、違和感がない

    長年、部分入れ歯や総入れ歯などを使用している患者さんにとって、取り外しをするわずらわしさや入れ歯の違和感から解放されるという点が、インプラントの大きなメリットです。

デメリット
  1. 外科処置が必要

    インプラント治療は顎の骨の中にチタンのネジを埋め込み、その上に人工の歯をつけるという治療ですので、あごの骨にインプラントを埋め込む手術を避けて通ることはできません。
    手術自体は日帰りですみ、局所麻酔(場合によっては鎮静法を併用)で行いますので、入院や全身麻酔などは必要ありません。比較的身体的負担は軽いのですが、手術後に痛みや腫れを伴うことがあります。
    そのため、重度の糖尿病や脳血管疾患や心疾患などの病気がある患者様は手術ができないこともあります。

  2. 治療期間が長い

    治療期間が他の治療法と比較し長いということもデメリットです。抜歯をしてから歯を抜いた穴の部分がしっかり治癒するまで、通常4〜6ヶ月かかります。
    それからCT検査などを行い、いよいよインプラントの埋め込み手術となるのですが、手術後再び3〜4ヶ月待たなくてはなりません。インプラントと自分の骨がしっかり結合する(これを「オッセオインテグレーション」といいます)までの時間を置かなければならないのです。
    それから仮歯や最終的な歯の部分をつくりますので、抜歯からスタートすると(骨移植などが必要になるケース)1年前後かかる場合もあります。
    毎週のように通院する訳ではありませんが、どうしても待つ時間が必要になるのが、インプラント治療のデメリットのひとつです。

  3. 費用について

    インプラント治療は保険治療の適用範囲外のため、レントゲンや薬剤などを含む全ての治療は自由診療となります。
    歯科医院によって治療費も異なりますが、だいたい1本あたり50万円前後が平均的な治療金額です。保険範囲内で治療のできるブリッジや入れ歯に比べると高額ですが、歯は毎日使うものです。
    治療費には「治療中の安全」と「治療後の快適な生活」という大きな価値が含まれています。

リスク
  1. 手術時のリスク

    インプラント治療は外科処置を伴うため、必然的にリスクが生じます。その内容は、手術に際して神経や血管を損傷する恐れがあることです。しかし、現在ではCTの画像診断技術が大幅に進歩しているため、術前にCTを撮影し、経験のある専門医がしっかりとした診査・診断を行うことで、リスクを避けることができます。

  2. 治療後のリスク

    インプラント治療が終了しても、日々のブラッシング(セルフケア)や噛み合わせ調整などの定期的なメンテナンス(プロケア)を怠れば、インプラントも歯周病(インプラントの場合はインプラント周囲炎と呼ぶ)になってしまうことがあります。
    インプラントそのものが劣化することはありませんが、インプラントを支える周りの骨がなくなってしまい、インプラントが動き出し、あごの骨からはずれてしまいます。
    毎日のセルフケアと、定期的なプロケアというインプラントのメンテナンスを行うことが大切です。

費用について(基本料金)

カウンセリング時
カウンセリング、レントゲン撮影 3,000円
CT撮影、分析 18,000円〜50,000円
手術時(1次手術、2次手術、薬を含みます)
インプラント外科基本手術料 50,000円
インプラント埋入手術料 250,000円/1本
アバットメント 100,000円/1本
人工歯作製時(材質を選んでいただきます。詳しくはご相談ください。)
ハイブリッドセラミッククラウン 120,000円/1歯
ジルコニア・セラミッククラウン 150,000円/1歯
プラチナゴールド合金 150,000円/1歯
追加処置
抜歯 30,000円/1本〜
静脈内鎮静法(手術中のリラックス治療) 80,000円〜
サイナスリフト(人工骨) 200,000円〜
インプラント仮歯 25,000円/1歯

当院の特徴

ていねいな診査・診断と患者さんの個々に合わせた治療計画

当院では、問診・CTを含む各種検査を初診で行い、次回には、患者様一人ひとりに合った治療計画を提案させていただきます。患者様には、十分に時間をとって治療を進めるかどうかを検討していただき、納得していただいた上の治療を行わせていただきます。

経験豊富な歯科医師

手術を行うDr.中平はワンデイインプラントの考案者であり、あご全体の治療で「手術件数通算1000顎×平均5本=5000本以上」部分の治療で4000本以上のインプラント埋入を行ってきた経験豊富なインプラント外科専門医です。
また、丸尾歯科医師は、大学や講演などでインプラント治療について教育を行なう指導的立場にあり、自身もインプラントの外科並びに補綴(歯のかみ合わせ部分)における専門医です。
日本歯科麻酔学会認定医である西原歯科医師は、静脈内鎮静法のスペシャリストとして、Dr.中平の多くの手術に立ち会い、国内のさまざまな歯科医院で依頼を受け、全身管理を行なっています。このように当院では、インプラント治療に特化したスペシャリストたちが治療にあたります。

患者さんの不安軽減、感染予防に配慮した材料選びと医院環境

当院で使用するインプラントは、患者様のそれぞれの適性に応じて、信頼性の高いトップクラスのブランドのみを使用しています。
これらのインプラントを使用する理由は、生体親和性(骨とのなじみ)に優れていることや、さまざまな状況に対応が柔軟にできることにより選んでいます。
また、手術で使用する材料は、可能な限りディスポーザブル(1回使用の使い捨て)にしており、感染のリスクを最小限にするよう努力しています。
専用の手術室で手術を行ない、手術後には患者様に休んでいただくための回復室もご用意しております。

安心のメンテナンスプログラム

インプラント治療を長持ちさせるためには、メンテナンスが大切です。インプラントで噛めるようになったら終わりというのではなく、歯科医師と歯科衛生士による定期的なメンテナンスを受けることが大切です。

当医院では半年~一年に一度、メンテナンスにお越しいただき、かみ合わせやインプラント周囲炎のチェック、パーツの破損がないかなどを確認した上で、お口の中全体のクリーニングをします。
メンテナンスを受けることで、トラブルを未然に防止することができます。

治療の流れ

  1. 問診、CT撮影、写真分析(お困りのことや、治療の希望などをお伺いします)

  2. 治療計画コンサルテーション

    患者様に合った治療計画をご提案し、術式や治療期間、費用やリスクなどについて説明致します。ご不明な点や不安なことなど、十分にご相談下さい。

  3. 術前治療(2〜3回かかることがあります)

    インプラント手術に先立って、必要な治療を行います。感染予防の点からも大切な処置です。

  4. インプラント埋入手術(1次手術)

    インプラントをあごの骨に埋めて、歯ぐきを閉じます。

  5. 治癒期間

    骨とインプラントの結合を待ちます。この間、生活や仕事に支障がないよう、仮歯や義歯を入れる場合があります。

  6. 2次手術(インプラントに人工歯を取りつける準備です)

  7. 型取り

  8. 試適(場合により2回)

  9. 最終上部構造(人工の歯)セット

  10. 定期的なメンテナンス