上の前歯がない

食べる・笑う際にとっても大切な前歯を失ってしまったら

前歯は「食べる」に加えて「笑う」にとっても重要な歯です。そんなたいせつな前歯を失ってしまったらどのような治療があるのでしょうか?

前歯を失ってしまった場合の治療法

上の前歯は事故や怪我などで失うこともありますが、多くは昔おこなった虫歯治療や審美治療で削った歯の根が割れてしまうなど、抜歯になる可能性が比較的高い部位です。
前歯の場合、歯がないことで、噛めないという機能的な障害に加え、見た目にも大きな影響を与えるため慎重に治療法を選択する必要があります。
前歯を失ってしまった場合の治療法としてはインプラント、ブリッジ、入れ歯の治療法が適応となりますが、前歯を失った場合の治療はインプラント治療が第一の選択肢であると一般的に言われています。

治療方法

前歯を失った場合の治療法には、次のような方法があります。

  • インプラント
  • ブリッジ
  • 入れ歯(義歯)

メリット・デメリット・リスクについて

メリット
  1. 隣り合った健康な歯を削らずに治療が可能
    インプラントの場合は前の自分の歯と同じように噛めるだけではなく、ブラッシングしやすくフロスも通すことができ、なおかつ隣りあった自分の歯を削らないという点が最大のメリットです。
    自分の歯に負担をかけないことで、さらなる歯の喪失を予防することがインプラントのメリットともいえるでしょう。また、長年、部分入れ歯や総入れ歯などを使用している患者さんにとっては、取り外しをする煩わしさや入れ歯の違和感から解放されるという点が、インプラントの大きなメリットです。
デメリット
  1. 外科的処置、治療期間、治療費
    インプラントの欠点は主に3つあり、それは外科処置・治療期間・治療費です。ただし、保険外の義歯やセラミックの白いブリッジにした場合は、インプラントの治療費よりもわずかに安い程度で、費用対効果を考慮すると、インプラントが優れていると言えます。
リスク
  1. 審美的な面で注意が必要
    前歯のインプラント治療で最もリスクとなるのは、審美的な側面です。笑うと歯茎が見える、いわゆるガミースマイルと呼ばれる患者さんは特に注意が必要です。
    抜歯後、顎の骨がやせた部分にインプラントを埋めるので、術者の技術が未熟だと、歯が長くなってしまったり、歯茎の位置が左右対称出なかったりと見た目に支障が出ることがあります。インプラント治療について、知識・経験とも豊富な歯科医師を選ぶことが重要です。

見極めポイント

前歯へのインプラント治療は、噛むという機能的な点に加え、見た目という重要な側面を含むため、インプラント治療の中でも最も難易度の高い治療と言えます。

加えてGBRという、骨の移植手術を併用することがほとんどで、特殊なテクニックを要します。したがって、前述したように知識・経験とも豊富な歯科医師で、安心・安全な設備のある歯科医院を選ぶことが重要です。

また、審美インプラント治療は、患者さんと歯科医師で審美への価値観が異なることがありますので、よく治療計画や治療の限界などについて、丁寧な説明や診査をおこなってくれる歯科医院を選びましょう。

費用について

インプラント埋入(上部構造まで含む) 30〜50万円/本
GBR(骨移植術;材料費含む) 10〜20万/本
静脈内鎮静法 6万〜/1回

治療の流れ

  1. 問診、CT撮影、写真分析

  2. 治療計画コンサルテーション

    治療を進めるかどうかの意思確認を致します。

  3. 術前治療(必要ないこともあります)

  4. インプラント埋入手術+GBR(GBRのみを先立っておこなうこともあります)

  5. 抜糸(2週間後)

  6. キャップの交換のための頭出し手術

  7. 型取り

  8. 仮歯の装着

  9. 仮歯の調整(歯茎の熟成を待ちます)

  10. 型取り

  11. 最終上部構造セット

症例写真

インプラント治療の例
  1. 「差し歯がとれた」ということで来院された患者さんです。取れた部分は虫歯になっている上に、根っこの部分しか残っておらず、残念ながら抜歯適応となりました。治療後の選択肢としてブリッジとインプラントをご提案したところ、健康な歯を削りたくないとのことで、インプラント治療を選択されました。

  2. 抜歯して1ヶ月のレントゲン写真。

  3. インプラントを埋入した直後のレントゲン写真。

  4. 最終的にファインセラミックス(種類についてはセラミッククラウンのページ参照)を装着し、審美的に満足していただきました。

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