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歯を失ってしまった際に最良な選択をするために

残念にも歯を失ってしまった時、その後の治療法はどうしますか?
「歯科医師にお任せ」では、思うような結果にならないということもあり得ます。
しかし、自分で最良な選択をするのは意外と難しいものです。
このコラムでは、歯科医師と相談する際の参考となるよう、治療法を解説致します。

歯医者で抜歯と言われた。
まず最初に考える事とは

抜歯の説明には納得されましたでしょうか?

抜歯となるケースには、重度の虫歯、重度の歯周病、歯の根が折れている、根の先に膿がたまっている、など歯を残しておくとさらに病気が悪化する、という理由があります。
また、親知らずや矯正のように、抜いた方がその後の患者様のためになる、という理由で抜歯を勧める場合もあります。 まずは、なぜ抜歯が必要かを知りましょう。

もしも痛みなどがなく、まだ抜歯をしたくないとお考えであれば、どのくらいまで置いておけるのか、歯科医師と相談すると良いでしょう。
ただしその場合には、時間が経つほどに病気が進行したり他の歯にも影響したりと、じわじわと状況は悪い方向へ進みます。抜歯のタイミングも決めておきましょう。

次に、抜いた後の治療法の説明を受け、治療法を決めます。治療法には、インプラント、ブリッジ、入れ歯があります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、患者様の症状や状況などによって適するものが違います。治療費、治療期間、処置の内容、治療の効果や他の歯への影響など、いろいろな角度から検討して、ご自分に合った治療法を選択してください。

  1. 抜歯の理由、抜かないリスクを十分に理解する
  2. 抜くタイミングを主治医と相談する
  3. 抜いた後の治療法のメリット・デメリット・リスクを検討する
  4. 将来的な治療効果など多方面から考慮して治療法を決定する

残念にも歯を失った時の選択肢と
その基準

インプラント ブリッジ 入れ歯
治療費 自費診療
1本40~50万円程度
保険適用あり
白く変色しにくいものを希望する場合は自費
保険適用あり
バネが目立たないものや安定性の良いものを希望すれば自費
治療期間 最短で3~6カ月 1~2カ月 1~2カ月
通院回数 10回前後 5〜6回 5〜6回
主な処置の内容 インプラントの埋入手術(局所麻酔) 両隣の歯をぐるりと大きく削って土台にする 歯の型取り
違和感 なし なし 強くある
噛み心地 良く噛める 良く噛める あまり噛めない
他の歯への影響 なし 削られた土台の歯が悪くなる バネをかけられた歯が悪くなる
インプラント
治療費 自費診療
1本40~50万円程度
治療期間 最短で3~6カ月
通院回数 10回前後
主な処置の内容 インプラントの埋入手術(局所麻酔)
違和感 なし
噛み心地 良く噛める
他の歯への影響 なし
ブリッジ
治療費 保険適用あり
白く変色しにくいものを希望する場合は自費
治療期間 1~2カ月
通院回数 5〜6回
主な処置の内容 両隣の歯をぐるりと大きく削って土台にする
違和感 なし
噛み心地 良く噛める
他の歯への影響 削られた土台の歯が悪くなる
入れ歯
治療費 保険適用あり
バネが目立たないものや安定性の良いものを希望すれば自費
治療期間 1~2カ月
通院回数 5〜6回
主な処置の内容 歯の型取り
違和感 強くある
噛み心地 あまり噛めない
他の歯への影響 バネをかけられた歯が悪くなる

ブリッジ

ブリッジが向いているケース
  1. 失った歯の両隣に健康な歯がある
  2. 失った歯が1~2本である
  3. 保険適用の治療をしたい
  4. 1~2カ月で治療を終了したい
ブリッジができないケース
  1. 一番奥の歯を失った場合
  2. 3本以上連続して失っている
  3. 失った歯の両隣の歯が健康ではなく、土台にできない
ブリッジ治療で考えられるデメリットやリスク
  1. 削られた土台の歯が悪くなる
  2. 再治療となってさらに歯を失う可能性が高い

入れ歯

入れ歯が向いているケース
  1. 保険適用の治療をしたい
  2. ブリッジでは対応できないがインプラントの外科手術は受けたくない
  3. 1~2カ月で治療を終了したい
  4. 取り外せる歯にしたい
入れ歯ができないケース
  1. 入れ歯の違和感が我慢できない方や、嘔吐反射が強い方
入れ歯治療で考えられるデメリットやリスク
  1. 違和感が強い
  2. しっかり噛めない
  3. バネが見えると恥ずかしい
  4. 細かいものが挟まったり粘膜が擦れたりして痛みが出る
  5. 発音がしづらい
  6. バネをかけていた歯が悪くなる

インプラント

インプラントが向いているケース
  1. しっかり噛めるようになりたい
  2. 見た目にも自然な歯に治したい
  3. 将来的に歯科治療を減らしたい
  4. 入れ歯にしたくない
インプラントができないケース
  1. 骨が成長中のお子さん
  2. 血液疾患をお持ちの方
  3. あごの骨が極度にやせて、インプラントを埋める厚みがない方
  4. 糖尿病や高血圧症が、手術に耐えられないレベルの方

    コントロールができれば治療可能な場合もあります。

インプラント治療で考えられるデメリットやリスク
  1. 保険適応がなくすべて自費治療である
  2. 保険適応がなくすべて自費治療である
  3. インプラントと骨が結合しない場合がある

インプラントはブリッジや入れ歯と比較すると、治療費も高額になりますし手術による負担も大きい治療法です。しかし治療後は違和感なくしっかり噛めて、他の自分の歯をいためず、健康を守るという非常に大きな効果がある治療です。

条件がクリアできるのであれば、歯科医師として一番お勧めするのはインプラントです。しかし、患者様によって治療に望む効果や生活環境などが違いますから、患者様ご自身でよく検討し、歯科医師に相談していただきたいと思います。